昨年は、LBGTにとって、社会的に可視化がより少しずつ進んだ年だったと思う。これまでに渋谷区・世田谷区・伊賀市・宝塚市・那覇市・札幌市の6つの自治体で、同性パートナーシップ制度が作られ、他の自治体でもその動きが広がっている。わたしは、性的少数者の人権を守る「LGBT差別禁止法」が一刻も早く制定されて欲しいと願っている。
12月にお茶の水の明治大学で開かれた、シンポジウム「同性国際カップルの在留資格をめぐって」に参加した。友人が当事者の一人として、発言するとのことで、それもあって行ったが、とても盛り沢山の良い内容だった。2017年春、日本人男性パートナー(50代)と23年連れ添ってきた台湾人男性Gさん(40代)が、国外退去処分の取り消しを求めた訴訟を起こし、同性カップルの法的保護の必要性を問う日本最初の訴訟となり、裁判中。今回のシンポでは、Gさんの発言(音声のみ)の後、後半では同性国際カップルの人たちが何人も登壇して、それぞれの苦しい状況(ビザの更新の困難さ、生活の不安定さ)を証言した。後半のグループ「Bi-National Same-sex Couples」のメンバーたちのアピールも良かった。
★シンポジウムは、ユーチューブで同時中継され、現在も以下のサイト「同性国際カップルの在留資格をめぐって」で見ることができますので、ぜひご覧下さい。
その他、社会的・政治的には「どうしてこうなるの?おかしいよ!!」という事が次から次へと起きた一年だった。特に安倍政権の横暴さ、これは許せない。共謀罪の成立。森友学園の土地売買・加計学園問題を解決せず、逃げの姿勢。そして2018年度予算で、防衛費を拡充し、社会保障費を圧縮する方針。厚生労働省は、生活保護費のうち、食費や光熱費など「生活扶助」の基準額引き下げを検討しているという(東京新聞 2017/12/16)
まさしく弱者切り捨て、軍需産業推進の推進がみえみえ。びっくり仰天、頭にきたのは、政府が北朝鮮に対する防衛策と称して、一基約一千億円の米国製迎撃システムの地上イージスを二基導入(つまり計約二千億円)する方針を決定、2023年の運用開始を目指すとの報道。(東京新聞 2017/12/19)福祉に使うお金を削り、軍事費のために税金を使うのは、絶対にやめて欲しい。まあ、腹の立つことはいろいろあるのですが、できるだけ、穏やかな気持ちで日々を過ごしていきたい、と願っています。