「朱夏」

宮尾登美子さんは語っています。「櫂」を書くにあたり、家業「遊郭を営む業」を恥とずっと思い続けていて、「知られたくない」でも「もうこれを書くしかない」清水の舞台から飛び降りる覚悟であったと。自費出版でした。しかしその作品が宮尾さんを、耳目を集め、大舞台に登場させることになります。

「朱夏」に戻ります。「戦争」というものの、一人の人間の体験がここにはあります。たった一人の視点です。宮尾さんには特別の思想もありません。しかし現実をみせてくれます。

「朱夏」の下巻には、「戦時下」にある、どん底に突き落とされた「日常」が書かれています。女はからだを売り、男は賭博、または力のあるものにすりよる。その宮尾さんが見みたものが、何のジャッヂメントもなく、書かれています。

いのいの の紹介

 東京から100キロ圏内の田舎に住んでいます。ここは穏やかな里山です。生まれも育ちも大阪ですので「庶民が主人公」の大阪人気質が抜けません。「お好み焼き」と「いかに安く買ったかを自慢しあう癖」と「また負けたか8連隊」と「君死にたもうなかれ」を詠んだ与謝野晶子が誇りです。みんなでお国自慢をしましょう。楽しいかもです。動物犬猫が大好きです。
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