★2016年を振り返って

今日は12月31日。あと数時間で新しい年がやってくる。今年はわたしにとって、実にいろいろなことが起きた年だった。はらはらドキドキしたこと、ほっとしたこと、怒ったことなどなど様々だ。しかし加齢で(この秋69才になった)、いろいろ身体に変化はあるものの、何といって自分が元気で年の瀬を迎えられることはうれしい。

LGBTの権利

今年を振り返って見て、LGBT(性的少数者)でマスメディアにカミングアウトし、LGBTの権利を訴える人たちの数が少しずつだけれど増え、そこからLGBTについての記事や書籍を目にすることが多くなったのは、良かったと思う。11月16日の昼時間に衆議院第二議員会館で、「世界に誇れる日本へ~・・・・性的指向や性自認に関する公正と平等を求める院内集会」があり参加した。一時間という短い時間だったが、LGBT当事者、国会議員、家族、研究者など様々な人たちからのメッセージ(一人3分)があり、盛り沢山で充実した会だった。

民進党など野党は、「LGBT差別禁止法」の制定を目ざしているのだが、トーンダウンした自民・公明などの与党は差別禁止法ではなく、「LGBT理解促進法」と言っているらしい。LGBTの人権を法的に認めさせるためにも、なるべく早く法律が成立して欲しい。この日マスコミも沢山取材に来ていて、東京新聞・朝日新聞などは後日記事にしていた。又、札幌市は、政令指定都市として、初めて来春「同性パートナーシップ」を認めるとか、近い将来、台湾がアジアで最初に同性婚を認める国になるだろうという話しも出た。

相模原の知的障がい者殺傷事件

8月26日に起きた相模原の知的障がい者施設での殺傷事件は、決して起きてはいけないことが起きてしまったと衝撃を受けた。この事件を起こしたのが、元職員だったこと、この元職員は、「生産性のない重度障がい者は、生きる価値はない、安楽死させるべき」という考え=優生思想をもっていたというのもショックだった。もしそのような考えを持っていたとしても、自分が実際に仕事で接していた、当事者の人たちを殺傷するという所まで何故いってしまったのか?わたしには理解できないし、したくもない。

事件から四ヶ月がたった今、この元職員には、彼自身の人生の中で、自分が生きる希望というか、意欲がなかったのではない?とか、彼はありのままの自分を受け入れることがなく、自分と向き合うこともなく、弱者を排斥する優生思想へと向かっていったのではないかとか、いろいろ考えてしまう。これは彼個人の問題なのか、それとも現状の日本社会の問題なのか?

わたしは今回の事件とここ数年各地でエスカレートしている在日コリアンの人たちの存在を抹殺するかのような「ヘイトスピーチ」もつながっているように思う。又アメリカでは、女性蔑視・移民排斥の暴言を繰り返すドナルド・トランプが次期アメリカ大統領になる。ヨーロッパでは、難民排斥の声が高まり、右翼政治家の人気が高まっており、これからの世の中は一体どうなっていくのか?と不安になる。

れ組のHPの記事欄にMさん(アメリカ在住)が「2016年アメリカ大統領選挙」について書いている。若い世代(18~44歳)は、トランプではなく、クリントンに投票したこと、トランプが次期大統領に決まった後、多くの大都市で“Not our president!!”(私達の大統領では無い!!)のスローガンを掲げてデモを行ったとのことで、そこにわたしは希望を感じた。日本でも「ヘイトスピーチはおかしい、やめろ」というカウンター(対抗)・デモが行われ、民族差別などを街頭であおるヘイトスピーチの対策法(ヘイトスピーチ解消法)が、5月24日の衆院本会議で、自民、民進などの賛成多数で可決、成立した。

こんな世の中だけれど、わたしは言いたい。「ありのままの自分でいいんだよ、大変な時には助け合っていこう!!」と。

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