(新着)モヤモヤする現実の中で
若林苗子
ああ、この世の中どうなってしまうのだ!!と思う位、気持ちが暗くなる事が次から次へと起きている。ガザへのイスラエルからの攻撃は一刻も早く中止して欲しい。2023年10月からのパレスチナ側の死者は5万3千人を超え、ガザの子ども7万人以上が深刻な栄養失調に直面しているという。そして、ウクライナでのロシア軍の侵攻は続いていて、終結の兆しが見えない中、ウクライナへの空爆が続いている。
アメリカのトランプ政権は、ハーバード大の留学生がパレスチナ支援運動に関わっているという理由で、留学生を受け入れる資格の取り消しを決定し、5月22日に通知。大学はこれを違憲として、提訴。ボストンの連邦地裁は、5月23日、留学生受け入れ資格の取り消し措置を一時差し止める決定を下した。ガザで起こっている非人道的なイスラエルからの攻撃に反対の声を上げることは、人間として当然なこと。それを否定するトランプ大統領は、一体どうなっているのか?どうしてこんな理不尽なことが起こるのだろうと、怒りと絶望感に襲われる。
更にトランプ大統領は、就任当初から、性別は男性と女性のみを認めるとし=トランジェンダーを認めない、バイデン前政権が進めてきたDEI(多様性、公平性、包摂性)」施策の廃止に乗り出している。連邦政府諸機関、さらには企業や大学にもDEI施策を廃止するよう求めており、助成金の停止をちらつかせるなど強引なもの。女性解放運動や、LGBTQ運動がこれまで積み重ねてきた様々な運動の成果や獲得した権利をひっくり返そうとしており、バックラッシュ、そのもの。
しかし、日本ではあまり報道されないが、アメリカ各地でトランプ政権に反対するデモが各地で起こっているというニュースを聞いて、少しほっとしている。アメリカのインターネット・メディア「Democracy Now! デモクラシー・ナウ」は、連日リベラルな内容で、ほっとする。
日本では、性暴力の被害者が声を上げる#Me Too運動が目に見えるようになり、LGBTQ当事者が、勇気を持って、カミングアウトするなど、少しづつ、そして確実に「多様性、公平性、包摂性」の意識が広がってきている。この流れを止めたくない。このような現実の中、気持ちを穏やかに保つのはむずかしいが、あきらめずに、自分たちの声を上げていきたい。
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