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23年08月05日

(新着)米国でLGBTQへの権利剥奪の動きが・・・・・

スノーベリー

日本のLGBTQ理解増進法はいつのまにか内容が変えられLGBTQ差別増進法の内容になって議会を通ってしまいました。LGBTQへの理解を広げる為の法律が、多数派への配慮も求める内容になったことはとても残念です。世界に日本でも法律を作ったことを見せる為の中身のない空っぽの法律、かえって差別を増進するような内容になってしまいました。

日本のLGBTQの権利、女性の権利、原発問題、平和憲法の維持などその他諸々、遅々としてなかなか進まず、それどころか後進している問題もたくさんあります。

世界的に民主主義が退化していると言われていますが、政治の対極化が大問題になっているアメリカでもLGBTQの権利や人種差別反対などのバッシングが広がっています。

 

 

★「デモクラシー・ナウ!」(Democracy Now!)という独立報道番組に載った7月20日付けのニュースの紹介をします。以下のアドレスから動画が見られます。(英語ですが、下の方に会話の内容が文章化されています)

https://www.democracynow.org/2023/7/20/wisconsin_censors_rainbowland_teacher_melissa_tempel

「デモクラシー・ナウ!」は、パシフィカ・ラジオ・ネットワークの番組で北米においては700以上のラジオ、地上波、衛星波、ケーブルネットワーク、インターネットにて配信されています。番組はメインストリームのマスコミが取り上げないニュースを扱うことを目的としています。(日本では、インターネットhttps://www.democracynow.org/で見られます。又「デモクラシー・ナウJapan」のサイトで、過去の番組の短縮版を字幕付きで見られます。https://democracynow.jp/)

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ウィスコンシン州の小学校一年の担任の先生、メリサ・テンペル(Melissa Tempel)さんが、“Rainbowland”という歌をめぐって、学区から解雇されたという話です. 解雇の理由は歌自体ではなくテンペル先生が学区の決定に抗議したやり方だそうです。

 

小学校のこの春のコンサートで ”Rainbowland” という歌をテンペル先生の生徒達が音楽教師に紹介されてすごく気に入り歌うことに決めました。テンペル先生の指導の元に練習していました。ところが生徒がこの歌を歌うことをウィスコンシン州のウオキショ(Waukesha 地名)の教育委員会が禁止しました。

 

歌詞が年齢的に適切でないという理由でした。歌詞は“Wouldn’t it be nice to be in paradise where we’re free to be exactly who we are?” (私達が本当の自分自身でいることができるパラダイスにいられたらどんなにいいだろうね?) というような内容で物議をかもすような内容は何もありませんでした。テンペル先生が、生徒達がコンサートで歌うことを禁止されたことをツイッターで批判し拡散させたら学区から解雇されました。

 

“Rainbowland”はDolly Parton(ドリー・パートン)とMiley Cyrus(マイリー・サイラス)が作詞作曲し2017年に発表された曲です。ドリー・パートンはカントリー・ミュージックの大御所であり、シンガー・ソングライター、俳優(映画「9時から5時まで」に出演)、作家、事業経営者、人道支援家であり、アメリカ人なら知らない人はいない程知名度が高い人です。マイリー・サイラスのことは私は知りませんでしたが、シンガー・ソングライターであり俳優でもあり慈善家だそうです。

 

生徒の親、生徒、他の教師は州の司法省に、LGBTQの生徒や職員に対して繰り返し行われているウオキショ教育委員会会長による差別的態度を調査するように要求しています。テンペル先生はDemocracy Nowのインタービューで言っています。

 

「実際何が起きたのか皆知りたがっています。公開討論会が起こっています。歌詞のどこがいけないの?と大抵の人は驚き、ショックを受けています。」「この歌は自分と違う人達を受け入れ一緒に仲良くやって行こうという歌((coming together song about acceptance)です。生徒の親からクレイムが出たことはないし、私が解雇されるべきだと生徒の親から聞いたこともありません。誰もこの年齢の子供にふさわしくない歌だとも言っていません。学校側からもクレイムが入っていません。」

 

「学区には“Controversial content policy”(物議をかもす内容へのポリシー)があり、人種問題、LGBTQ、政治的な要素を含むスピーチなどは危険であり、不安感を抱かせるとされています。このようなポリシーが拡散しているのはとても危険です。ウィスコンシン州のような、以前はこうしたポリシーに影響を受けていない州が今影響を受けています。私の学区では教師はレインボー・マークを付けることを許されていません。“ここは人種差別反対の教室”というサインを出すことも禁じられています。物議をかもすとみなされるどんなことも禁止されています。しかし”controversial content policy”は何がそれに当てはまるのかの説明がなく、政治的なこととだけ言っています。」

 

「こうしたことがフロリダ州や他の州で起きていて、今ウィスコンシン州でも起きています。私達はそのことが怖いと思っています。“Mom for Liberty”(自由を求めるママ)のようなグループに私達の権利を剥奪させてはなりません。このグループは一見リベラルのような紛らわしい名前を使っています。草の根的な、地元で発生したグループを装っていますが、実は十分な資金のある政治的右翼機関であり、私達の公立学校を壊そうとしています。」

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ちなみにテンペル先生は23年間教職に就いていて、優秀な教師に与えられる賞を受賞し、教職への献身ゆえに与えられる国家免許を更新したそうです。テンペル先生をサポートする強い運動が起きますように。そして職場復帰が近いうちに果たせますように、生徒達が学校のコンサートで “Rainbowland” が歌えるようになりますように、祈っています。

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