★行って来ました「ストーンウォール50周年」(その2)
若林苗子
(その1からの続き)
6月30日(日)「クィア解放の行進」と「NYレインボー・プライド・マーチ」
この日は二つの大きなマーチが行われ、ニューヨークの町はレインボーカラーで埋め尽くされた。一つは朝9時半から、「QUEER LIBERATION MARCH AND RALLY(クイア=性的少数者解放の行進と集会=以下、解放の行進)で、それとは別に昼12時からは恒例の「NYレインボー・プライド・マーチ」が行われた。前者の「解放の行進」の方は、規模が大きくなり、商業化した「NYレインボー・プライド・マーチ」に対し、今年初めて企画された。
★QUEER LIBERATION MARCH AND RALLY(クィア解放の行進と集会)(約4万5千人が参加)
(ニューヨーク・プライドを取り戻す) https://reclaimpridenyc.org/
以下呼びかけ文の一部から
<Queer Liberation Marchは、人々の政治的行進であり、企業などのフロートはなく、警察はいません。なぜ私達が行進するかについての私達の声明を見て下さい。私たちのコミュニティの最も取り残されたメンバーと共に、私たちが直面している継続的な闘いに取り組むというストーンウォールの反乱のパワフルな遺産を光栄に思います。誰でもマーチにいつでも参加できます。 マーチは無料で合法で安全で、事前登録やリストバンドは不要です。 私たちはあなたが参加できる包括的な芸術とテーマを持っています。午前9時30分に、Christopher Streetの南7th Aveに集合します。>
★恒例の「NYレインボー・プライド・マーチ」(約15万人が参加)
https://2019-worldpride-stonewall50.nycpride.org/
には、日本からも「東京レインボー・プライド(Tokyo Rainbow Pride=TRP)」がフロートを出し、出発時間は夜6時頃の予定とのこと。日本からの参加者が沢山いるとのことなので、わたしもみのりさんも登録(1,000円)した。
わたしは昨晩の疲れもあり、朝9時半からの「解放の行進」へは行かず、途中の合流地点のブライアント公園に11時に合流するつもりで家を出た。ふみ子さんとみのりさんはマーチの最初から行った。11時頃にブライアント公園に着いたが、まだマーチは来ない。11時半過ぎにやっと到着。この日は6番街を全面交通止めにしている。沢山の人たちが参加していてこれまたとてもカラフル。「Trump Pence must go out―トランプ・ペンスは出ていけ」や様々な主張を書いたサインを持っている人たちがいる。ふみ子さんとみのりさんの姿も見つけ、合流し少し歩く。今晩は、NYプライドのTRPに参加予定なので、ブライアント公園のそばでマーチから離れ、みのりさんと「解放の行進」の最終地点で集会のあるセントラル・パークへ地下鉄で向かった。
1時半過ぎにやっと「解放の行進」の先頭が公園に入って来た。9時半から歩いてきたマーチ参加者たちは疲れもあるのか、ゆっくりと歩いている。ベンチに座って日本食材店で買ったおにぎりを食べ終わり、集会が開かれている芝生の方に移動。遠くの左の方にスクリーンが設置された舞台があり、参加者の姿が見えるが、その辺は日よけがなく、カンカン照りで太陽の日差しが強い。入口から入ってすぐの所は木陰があり、すでに何人かの参加者が集ってくつろいでいる。二人でそこに行き、芝生でわーと横になった。気持ちいい。舞台からは参加者のスピーチが聞こえてくる。昨日はダイク・マーチそして今日はこのリベレーション・マーチ。夜はプライド・マーチ。からだがいくつあっても足りない。
木陰はそんなに灼熱ではないので、横になりまどろむ。気持ち良い。30分か小一時間位たった時、急に雨粒が落ちてきた。さっきまであんなに天気が良かったのに。あわてて起き上り、木の下で雨宿り、一時はかなり降り、濡れた。やっと小降りになり、移動。その内に止んだ。4時位だったか。それから公園の中を歩き、地下鉄で、都心に。夜のパレードのTRPの待ち合わせは、5時。5時過ぎにTRPの待ち合わせ場所にやっとたどりつく。
★NYレインボー・プライド・マーチ
出発を待っている「東京レインボー・プライド」のグループには日本から来た人やアメリカ在住の人、ハッピを来たメンバー、浴衣を着たメンバーたちが沢山いた。しかし夜6時出発予定が大幅に遅れ、出発は8時過ぎになるという。この時、5時半位か。ここで立って待っていても仕方がない、人並をかき分け5番街に移動してマーチを見に行った。丁度わたしたちが着いた時には、「沿岸警備隊」のグループのフロートがパレードしている所だった。大きな車のフロートを飾りつけ、LGBTQのメンバーたちが少し緊張、そして晴れやかな表情で歩いてくる。「沿岸警備隊」といえば、海上警察権を行使する連邦政府の法執行機関であると同時に、合衆国軍の一部門でもあるとのこと。こうやって一年に一度思いっきり車に飾りつけをし、NYの町をパレードする、それを楽しみにしている人たちもいるだろうな~と思った。銀行、ホテル、地域のLGBTQセンター次から次へとパレードが続く。なんせ昼12時時位からやっているのだ。
時間が8時近くなってきたので、TRPの待ち合わせ場所に移動。やがて9時になる。何とNYは、日没が遅く夜9時になってもまだ薄明るい。出発にはまだ時間がかかるとのこと。疲れていたので、二人で帰ることにする。11時少し前に帰宅。長い一日だった。
*後から聞いた話では、TRPのグループの約250人が待機場所から動き出したのが、午後10時過ぎ、かれこれ5時間近く遅れてマーチがスタートし、到着地点に着いたのは、夜中の12時過ぎだったとか。お疲れ様でした。今年は50周年ということで全部で約700ものグループが参加、約15万人が行進し、フロートの数は160(前年が100)にものぼったそうです。
◎NYプライド・マーチに参加した「東京レインボー・プライド」
https://tokyorainbowpride.com/news/info/14862/
7月2日(火)晴れ。
明日には日本に帰る。メトロで14th STREETの「LGBTQセンター」とニューヨーク公共図書館に行き、NY最後の日を過ごした。
(その3に続きます)
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