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14年11月21日

90歳と91歳の結婚

M(アメリカ在住)

「Lesbian Connection」という年間6回発行される雑誌を講読している。主にアメリカを中心とした英語圏に住むレズビアンを対象としたもので、あまり真面目に読んでいる訳ではないが、今回、90歳と91歳の女性が結婚した記事が特に私の目を引いた。同性婚が認められた州が着々と増え、ごく最近では、保守的な州で知られるワイオミングが32番目の州に加わった。同姓婚の合法化の背後には、人目に出てこない、たくさんのストーリーがあるんだろうなーとこの記事を読んで思いを馳せた。以下は「Lesbian Connection」に載った記事の訳。記事は写真入で、車椅子の二人は、ビビアンがピンクのドレス、ノニーは同色系のスーツを着て、手を握って結婚の誓約をしている。

 

 

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アイオア州で生まれ育ったビビアン(91歳)とノニー(90歳)が9月6日, ダベンポート市で結婚した。ビビアンはアイオア州のクレストンの近くの農場で育ち、一方ノニーはやはりアイオア州のエールの農場経営者の娘だった。地方新聞の「Des Moines Register」に載った記事によると、ビビアンは先生になることが希望で、子供の時は人形を生徒に仕立てて、人形にいろんなことを教えるのが好きな“Indoor girl(室内にいるのが好きな女の子)”だった。ノニーは “outside girl(外でいろんなことをするのが好きな女の子)”で農場の仕事を手伝ったり、バスケットボールをしていた。

 

 

1942年、二人共、アイオワ州立教員養成大学(Iowa State Teachers College)の学生だった。ある日、ノニーはビビアンを遠くから見かけ、その時からすべてが変わった。“彼女が着ていた洋服まではっきり覚えているわ“とノニーは言う。しかし二人が実際に知り合ったのは、後のことで、エールに住むようになってからである。二人は意気投合し、すぐ恋に落ちた。そしてその時からクロゼットとして生きる人生が始まった。一緒に住んだが、自分達の関係について誰にも話したことが無かった。だが、友達は遠ざかって行き始めた。自分達の関係の為であろうと憶測したが、誰も何も言わなかった。

 

1947年に二人はダベンポートに移った。ビビアンは教師の仕事を続け、ノニーはオフィスの仕事をした。「The First Christian Church(キリスト教諸教派、プロテスタントの教会)」に加わり、合唱団で歌った。お互いの家族とも知り合った。でも長期の休日は一緒に過ごすことができず、それぞれの家族と過ごした。月日が過ぎ、リタイアし、二人でアメリカのほとんどの州とカナダの州を旅行し、イギリスにも2回行った。ビビアンは念入りなオーガナイザーで、ノニーは笑いを提供した。一緒になってからずっとクロゼットを通し続けた。しかし時々“ノーマル”なカップルの人生を生きたいと思ったこともあった。“同性愛は大罪だったのよ”。ノニーと一緒に暮らしたことに関してビビアンは語った。“このことが私達にとって一番辛かったことね。” “あの当時、ビビアンは職を失ったでしょう”とノニーが付け加えた。

 

 

2009年に同性婚がアイオア州で法的に認められたが、自分達が結婚することなど考えもしなかった。二人の関係を長い間隠し続けていた。だがある日、旧友のジェリー(73歳)と彼の妻が訪ねて来た。彼は家にベッドが一つしかないことに気づいた。同性愛の関係を受け入れられたのはノニーとビビアンのお陰だと、後に彼は二人に感謝した。自分達の愛情について第三者に伝えたのはこれが最初だったと二人は述べた。“私は口がきけないほど驚きましたよ!” とジェリーは語った。”私は彼女等に言いました。“信じられない!ここはアイオアですよ! 結婚しなさいよ!!”

 

 

二人は結婚について、公に公表したくないので何度も迷った。だが、ある日彼女等が住むリタイアメント・コミュニティで働く若い女性が二人に “質問”をした。ビビアンは言った。“私達は70年間一緒ですと彼女に言ったの。彼女は 「素晴らしい!!」と言い、とても興奮して、そこで働いている他の介護者達に伝えたの。”“私達はとても長い間隠していたのよ。とても辛かったわ。“

 

 

その後二人は結婚する決意をした。ビビアンは結婚式の計画を詳細に立てた。ウエディング・ドレスを買いに行った時、“私はいつも結婚式をしたいと思っていたのよ”と言った。当日は30人以上の家族や友達が教会に来た。“結婚式の日はブーツの中で足が震えるだろうと思ったのよ” とノニー語った。二人は車椅子に座っていた。でも足は震えなかった。”私は参加者の方にまっすぐに目を向けたの。とっても素晴らしい気持ちでいることに気づいたのよ。今までにこんなに気持ちよく感じたことが無かったの。こんな大勢の人達の前で・・・” 。ノニーは語った。最後に結婚指輪を交し合い、パートナー、配偶者として愛を誓い合った。

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