楽しかったダイク・ウィークエンド(その1)
笑夢
★ダイク・ウィークエンド 2015年5月2日(土)~5日(火)
<国立女性教育会館(NWEC)埼玉・武蔵嵐山にて>
〇今年はダイク・ウィークエンド(以下DWE)が始まって30周年という記念すべき年でした(*)。このイベントは、ゴールデンウィーク中に埼玉・武蔵嵐山の国立女性教育会館(以下NWEC)で毎年行われています。「れ組スタジオ・東京」もワークショップを主宰するために久しぶりに参加しました。私自身ウィークエンドへの参加は15年振りでしたが、とてもよかったです。参加者はみなフレンドリーで、女を愛する女としての友情に溢れていると感じられ、とてもうれしく、元気づけられました。家に帰ってもその余韻が残って、日々の家事や日課などどうでもよい開放された気分になり、数日間はすっかりリラックスムードで過ごしました。以下に感想を書きます。
(*)ダイク・ウィークエンドの歴史についてはこちらをご覧ください。
https://dykeweekend.wordpress.com/herstory/
★はじめに
今年のDWEは5月2日(土)~5月5日(火)までの4日間でした。私は2日目の3日(日)~最終日の5日(火)まで、2泊3日で参加しました。お天気は連日快晴でさわやか、会場のNWECもまぶしいほどの緑にあふれて本当に気持ちのよいウィークエンドでした。ウィークエンド中は毎日ディスカッション形式のワークショップや料理、マッサージ、ヨガ、エクササイズ、サッカーなどがあり、かつてと同じく多彩なプログラムで飽きません。参加者数は正確にはわかりませんが、スケジュール3日目の川原でのバーベキュー(以下BBQ)では参加申し込み人数が90人~100人ということで、4日間を通してかなりの参加者がいたのではと思います。それにしてもBBQですが、屋外で食べるとなぜかおいしいですね。
★BBQ
BBQでは、午後から日没頃までの4~5時間をNWEC近くの川原で過ごしましたが、開放感がありよかったです。またそこでは初めて会う何人かの人と実のある話をすることができ、それも収穫でした。BBQも終盤の頃、30周年記念セレモニーの「バーニングウーマン」が行われました。枯れ枝や流木などを組み合わせて女性イメージのオブジェを作り、中州に運んで燃やすというものです。幾本もの枝を組み合わせたオブジェは人の背丈以上あって、明るさの残る夕闇に炎が赤々と燃え上がると、みなの中から歓声と拍手が湧きあがりました。オブジェ制作者とこの場を作ってくれたすべての人々、オーガナイザー、DWE、そして私たち自身を讃え合いました。今この場にセクシャリティを同じくする大勢の女性たちとこうしていて、この時を共有していること、その穏やかな幸福感と喜びが静かに感じられました。こういうアーティスティックなセレモニーもなかなかよいと思いました。会館への帰り道、松を背景にして堤の上に低い月がのぼっていました。それは墨絵のように美しく感動して思わず一句と思いましたが、才能不足のため一句ひねるのは無理でした。
★れ組のワークショップ
一方、れ組スタジオのワークショップは、「れ組交流会」と題して3日(日)の午後から3時間ほど行ないました。20人近くの人が集まり、外国語が母語の人も3~4人の参加がありました。MSさんから当日通訳のボランティアの申し出がありましたが、今回の参加者は全員日本語によるコミュニケーションが可能のため、最初から最後まで日本語だけで行いました。内容としては、まず参加者全員に自己紹介をしてもらい、次にグループに分かれてのディスカッション、最後は各グループで話したことを発表するという形をとりました。グループ・ディスカッションのテーマはいくつかの候補の中から選んで、最終的に「ネットワーキング」になりました。テーマはよかったと思います。それを二つのグループに分かれてそれぞれ30分位討論し、最後にグループを代表して3~4人の人が内容を発表しました。グループに分かれてディスカッションするのも、各個人が話す時間が取れてよかったと思います。
私がいたグループで私は、「一人暮らしのレズビアンのネットワークを作ることについて、現在れ組スタジオで話し合っているところ」と話しました。それに関連してひとりの参加者から、「日本人の特質として、助け合う関係で依存的になる傾向があると思うが、そういう心配はないか?」という疑問が提起されました。私は、「レズビアンは独立した人が多いので、その心配はないと思う」と答えましたが、先の疑問は実は貴重な指摘だったと思います。というのも、れ組スタジオではまだ話をしている段階で、実際に「助ける-助けられる関係」は始まっていません。なので、実際に始めてみなければわからないのではないか、今の段階で断言できないのではないかと後で思ったのです。指摘された通り、確かに依存に陥るリスクは援助する側、される側の両者が意識すべき課題ではないかと、あらためて考えました。ワークショップではほかにも、これからネットワークを作って行こうとしている私たちにとって考えを刺激される意見が出て、意味深い3時間でした。 (以下その2に続く)
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