れ組スタジオ・東京・online

2024年4月20日  

サイト内の検索

ホーム > れ組通信の記事 > 楽しかったダイク・ウィークエンド(その2)
15年06月09日

楽しかったダイク・ウィークエンド(その2)

笑夢

(その1より続き)

 

★その他のワークショップ

 私がれ組のワークショップ以外に参加したワークショップは次の3つです。①「渋谷区の『同性パートナーシップ条例』その成立経緯、効力範囲と展望」、②「心と体のセルフケアワークショップ」、③「学校のLGBT、千葉とサンフランシスコ~日米LGBT生徒のサポートに対する取組み」。

 

①3日の夜に行われた「渋谷区の『同性パートナーシップ条例』」は、YTさんから成立の経緯と問題と思われる点、さらに今後の展望が話されました。成立経緯の説明で「ちょっとそれは」と思ったことがありました。それは、条例づくりの参考意見の聴取で当事者に意見を求めたとき、意見聴取は性自認が男性の2人だけからだったという事実でした。条例にはセクシャルマイノリティの生殖について記述がないとのことですが、そのことの説明としてこうした経緯があったことが指摘されました。

 

この条例が出来たことは性的少数者の権利に道を開くものと思いますし、他の区でも検討し始めたということで広がりを見せているのはよいことだと思います。でも、上に書いたような問題点もさりながら、保守系の議員や区長がこの条例を推進してきたことで、どうしても批判的に見てしまう所があります。大局的に見ていった方がよいのではと言われればそうかと思うし、難しいですね。

 

YTさんの考えとしては、彼女が指摘したように渋谷区の同性パートナーシップ条例は不備と思える点は多々あるが成立した以上は今後の推移を見守って行きたいということと、条例では効力等不十分なところがあるので、将来的には法律作成につなげていきたい、そのためにはどのような形のものにしたらいいかを考えていきたい、という前向きなものでした。

 

②翌日朝のYOさんの「心と体のセルフケアワークショップ」は体を動かすワークショップで、静寂漂う和風建築の離れ、響書院で行われました。手足や体の簡単な動作を行うことで心理的な痛みやネガティブな感情をリリースさせる方法や、ポジティブなエネルギーを自分の中に取り入れる動作をYUさんの動きを見ながらみなで実践しました。実際にやってみると簡単な動作なのに効果があることが実感できて、とてもよかったです。DWE以外でもこのワークショップを続けていってほしいとYOさんにリクエストしました。

 

③「学校のLGBT」はその翌日のウィークエンド最終日の朝、YOさんとTNさんの主催で試食室で行われました。サンフランシスコ周辺の学校の放課後活動として、ゲイやレズビアンなど性的少数者の生徒と異性愛の生徒が一緒にセクシャルマイノリティについての理解を広める活動を行っていることが紹介されました。市によって活動の活発なところもあればそうでないところもあるらしいですが、ひるがえって日本では、異性愛だけが唯一絶対でないこと、人にはほかのセクシャリティの選択肢があること、現にセクシャルマイノリティの人々が存在することなど何も教えない学校教育を思うと、我彼の違いを感じました。

 

★料理のワークショップ

今回のウィークエンド中には毎日さまざまな料理のワークショップが開かれましたが、それがとても楽しかったです。2日の夜は「イタリアン・ライスサラダ」、3日の昼には「春を感じる和食」、夜は「ベトナム料理クッキング」。そして4日と5日朝には、「みんなで作る朝食:ダイクウィークエンド・ブレックファースト」。私は3日の夜、ベトナム出身のCHさんらが作ってくれた料理を試食室でみなと一緒にごちそうになりました。その翌日と翌々日の朝には「ダイクウィークエンド・ブレックファースト」に参加、調理室でオムレツを作りました。4日の朝はチーズ入りオムレツを他の人達の分も作ったのですが、味見しなかったせいで塩辛くなってしまい大失敗。翌日は気をつけて作ったので前日よりはましだったことを願います。

 

調理室で作ってみんなで食べるととても楽しいことを今回新たに発見しました。この方がカフェテリアよりおいしいしエコノミー。かつ、調理しながらだと初めての人と話すきっかけが出来てそれもすぐれた利点です。これらの料理ワークショップのおかげで会館のカフェテリアは今回ほとんど使いませんでした。今回は調理室がほぼ一日中使えたので便利でした。来年のDWEも調理室を予約したとのこと。グッドアイデアだと思います。

 

★施設・環境など

今回のDWEで使用したのは調理室とすぐ隣りにある試食室、それから和風の離れ響書院だけでした。ワークショップは試食室か響書院のどちらか、またはこれらに近い芝生などの屋外で行われ、どれも狭い徒歩圏内のため移動がとても楽なことがありがたかったです。以前のウィークエンドは少し離れたところにある研修棟が使われることが多く、ちょっと移動に時間がかかりました。今回それらがまったく使われなかったのは、たぶん以前よりウィークエンドの規模も小さくなり、ワークショップの数も減ったためと思われます。でもそのために場所的には小さくまとまっていてよかったです。

 

毎回来るたびに思うのですが、会場のNWECは広々とした敷地内にあって緑に囲まれ、静かで素晴らしい環境にあります。特にこの季節は緑がきれいで鶯の声もきこえるし、また書院造りの響書院など趣のある建物が利用できるのもとてもよいです。NWECのすぐ近くには史跡があり、緑豊かな林の中に鎌倉時代の武家の館跡や空堀等が点在し、ここの景観もなかなかです。BBQで川原に行くときにこれらの史跡の中を通りましたが、散策に適したとても静かな環境でした。BBQをした川原は都幾川の川べりで、都幾川と周囲の景観が京都の嵐山に似ている所から武蔵嵐山という名前が付けられたということです。そのこともまた、この辺りの景色や環境のよさを物語っています。

 

★最後のまとめ ~ よかったこと

今回のウィークエンドは多くの人と出会ってエネルギーをもらえたウィークエンドでした。新しく出会った人、古くから知っている人、新しい出会いとなつかしい邂逅、どちらもその素晴らしさを実感しました。今回のウィークエンドほど、友情を感じたことはありませんでした。みなとてもフレンドリーで、みんな仲間だよというメッセージが伝わって来て、自分は歓迎されているんだということを感じました。みんなで作っているウィークエンドという感じがしました。女を愛する女たちが元気であり続けるために、ウィークエンドが続くように願っています。ダイク・ウィークエンドありがとう!   (了)

“楽しかったダイク・ウィークエンド(その2)” への4件のフィードバック

  1. おおの より:

    ウィークエンドについての記事をどうもありがとう。読んでいても心地よさが伝わってきました。

    • 笑夢 より:

      おおのさん
      コメントありがとうございます。ウィークエンド中はずっとお天気も良く、心身ともに気持ちよくて、すごい開放感がありました。
      コミュニティが持つ効力を感じました。参加することで個人が元気になれますね。

  2. スノー・ベリー より:

    15年ぶりに参加したダイク・ウィークエンドでこんな楽しい思いをし、参加者との連帯を感じたとは本当に素晴らしいです。私も来年は是非参加したいです。その時は歌のワークショップをオルガナイズする予定でいます。

    • 笑夢 より:

      スノーベリーさん

      コメントありがとうございます。私も本当に行ってよかったと思いました。環境の良さ、施設の使いやすさ、参加者の連帯感、本当に素晴らしかったです。来年のワークショップ、期待していますので是非いらしてください。

笑夢 へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


*

れ組の掲示板

※あなたの意見や、イベント、集まりのお知らせなどもどうぞ。こちらから

れ組メンバーのブログ

※れ組のメンバーたちのブログ。 こちらから


れ組通信online 記事一覧


れ組通信online 話題一覧